プロフィール
名前: 山田健太(仮名)
年齢: 35歳(転職時)
家族構成: 妻、子ども2人(5歳、2歳)
前職: 不動産売買仲介(10年)
現職: 生命保険会社 ライフプランナー
転職後の変化: 年収700万円 → 650万円(1年目)→ 800万円(2年目)
「パパ、いつ休みなの?」の一言
転職を決意したのは、5歳の息子に言われた一言がきっかけでした。
「パパ、いつ休みなの?一緒に公園行きたい」
土曜日も日曜日も仕事。たまの休みは疲れて寝ている。息子の休みと自分の休みが合わない生活が、もう3年も続いていました。
売買仲介で年収700万円。悪くない収入でした。でも、息子の幼稚園の運動会に行けない、家族旅行の計画が立てられない、そんな生活に限界を感じていました。
売買仲介10年のキャリア
20代の頃
25歳で不動産会社に入社。最初の3年間は、とにかく必死でした。
20代の成果:
- 年間成約件数:8〜12件
- 売上:8,000万円〜1.2億円
- 年収:400万円〜550万円
「若いのによく頑張ってるね」と言われることがモチベーションでした。
30代になって
30歳を過ぎて、結婚して、子どもが生まれて。生活は大きく変わりました。
30代の現実:
- 年間成約件数:12〜15件
- 売上:1.5億円〜2億円
- 年収:600万円〜700万円
数字は上がっているのに、幸福度は下がっている。そんな矛盾を感じていました。
家族との時間
妻は理解がある方でしたが、それでも限界はありました。
妻に言われたこと:
「健太が頑張ってるのは分かる。でも、子どもたちが『パパと遊びたい』って言ってるのを見ると、私も辛い」
この言葉を聞いて、「何のために働いているんだろう」と考えるようになりました。
転職を決意するまで
35歳の壁
「35歳を過ぎると転職が難しくなる」
そう聞いていたので、35歳になる前に決断しなければと思いました。
考えたこと:
- 今なら転職できる
- 40歳になったら、もっと難しくなる
- 子どもが大きくなる前に、働き方を変えたい
妻との話し合い
転職を決める前に、妻と何度も話し合いました。
妻の反応:
「年収が下がっても、家族との時間ができるなら、私は賛成。でも、本当に大丈夫?」
妻の理解を得られたことで、転職に踏み切る決心がつきました。
転職先の条件
絶対条件:
できれば:
- 子どもの行事に参加できる柔軟性
- 長く働ける環境
保険業界を選んだ理由
なぜ保険業界?
転職エージェントに相談したとき、「保険業界」を勧められました。
最初の印象:
「保険の営業?ノルマきつそう...」
でも、詳しく聞くと、不動産営業との共通点が多いことが分かりました。
共通点:
- 高額商品を扱う
- お客様の人生に関わる
- 提案力が求められる
- 信頼関係が重要
違い:
- 土日休みの会社が多い
- 在宅勤務が可能
- フレックス制度がある
面接で感じたこと
保険会社の面接で、印象的な言葉がありました。
面接官の言葉:
「不動産営業で10年やってきた方なら、うちでも活躍できます。数千万円の物件を売ってきた経験は、保険でも必ず活きます」
この言葉で、「自分の経験は無駄じゃない」と思えました。
内定と決断
大手生命保険会社から内定をもらいました。
提示された条件:
- 基本給:月35万円
- インセンティブ:成績に応じて
- 想定年収:500〜800万円
- 休日:土日祝(ただし、土曜は顧客対応あり)
年収は下がる可能性があったけど、「家族との時間」を優先して、転職を決めました。
転職後の生活
1年目の苦労
正直に言うと、1年目は大変でした。
苦労したこと:
- 保険商品の勉強(種類が多い)
- 新規顧客の開拓
- 成約までの時間が長い
- 収入が不安定
1年目の年収:650万円
前職より50万円ダウン。でも、家族との時間ができたことを考えると、後悔はありませんでした。
2年目の変化
2年目から、徐々に成果が出始めました。
変化したこと:
- 商品知識が身についた
- 紹介が増えてきた
- 不動産の知識が活きる場面が増えた
- 信頼関係を築けるお客様が増えた
2年目の年収:800万円
前職を超える年収に。不動産営業で培った「高額商品を売る力」が、保険でも活きました。
働き方の変化
| 項目 | 転職前 | 転職後 |
|---|---|---|
| 休日 | 火・水 | 土・日・祝 |
| 残業 | 月40〜60時間 | 月10〜20時間 |
| 土日出勤 | 毎週 | 月1〜2回 |
| 子どもの行事 | ほぼ行けない | ほぼ行ける |
一番大きな変化:
子どもの運動会、発表会、授業参観に行けるようになったこと。息子が「パパ来てくれた!」と喜ぶ顔を見ると、転職して良かったと心から思います。
不動産営業の経験が活きた場面
場面1:高額商品を売る力
保険も高額商品です。年間保険料が数十万円〜数百万円になることも。
不動産で数千万円の物件を売ってきた経験があるから、「高額商品を提案する」ことに抵抗がありませんでした。
場面2:住宅購入者への提案
マイホームを購入するお客様は、保険の見直しも必要になります。
私の強み:
「不動産営業をしていたので、住宅購入の流れや住宅ローンのことが分かります」
この一言で、お客様の信頼を得やすくなりました。
場面3:不動産投資家への提案
投資用不動産を持っているお客様には、相続対策の保険を提案できます。
不動産の知識があるから、「投資物件を持っている方は、相続税対策が必要ですよ」という話ができる。これは、不動産営業出身ならではの強みです。
35歳で転職を考えている人へ
家族がいるからこそ、転職を考えるべき
「家族がいるから転職できない」と思っている人が多いかもしれません。
でも、私は逆だと思います。家族がいるからこそ、働き方を変えるべき。
子どもが大きくなったら、一緒に過ごせる時間はどんどん減っていきます。今しかない時間を、仕事で埋めていいのか。
年収ダウンは一時的
転職1年目は年収が下がる可能性があります。でも、2年目以降は前職以上になる可能性も十分あります。
私の場合:
- 転職前:700万円
- 1年目:650万円(▲50万円)
- 2年目:800万円(+100万円)
「年収が下がるから転職できない」という思い込みを捨ててください。
不動産営業の経験は、必ず活きる
10年間やってきた不動産営業。「この経験は他では活かせない」と思っていました。
でも、実際は逆でした。高額商品を売る力、お客様との信頼関係を築く力、ニーズを引き出すヒアリング力。これらは、どの業界でも通用します。
よくある質問
Q. 保険営業もノルマがきついのでは?
ノルマはあります。でも、不動産営業のように「今月中に契約」というプレッシャーは少ないです。保険は長期的な関係構築が重要なので、焦らずお客様と向き合えます。
Q. 35歳でも転職できる?
できます。私が証明です。不動産営業10年の経験は、他業界でも高く評価されます。「35歳限界説」に惑わされないでください。
Q. 家族の理解を得るには?
正直に話すことが大切です。「なぜ転職したいのか」「転職後の生活はどうなるのか」「年収はどう変わるのか」を、具体的に説明しましょう。私は妻と何度も話し合って、理解を得ました。